concept ハーブガーデンのこだわり

長野ハーブガーデンの基本方針

ハーブを栽培する目的

飲食業で提供される料理には見た目も大切な要素の一つであり、そこで使われるハーブにも見映えの良さを求められる面もありますが、古来よりハーブには胃腸の消化を助けたり、免疫力を高め、生活の質を向上させるなどの目的も持ち合わせており、そのように使われても来ました。
私たちは食とは単純に空腹を満たす為だけの行動ではなく、人間自身の心や体を育て、健康に活動を維持する為に必要な要素を持っていることを大切にしています。

これまで栽培を試行錯誤しながら続けてきた結果、栄養バランスが整い、適切な環境で育った多くのハーブは、収穫後も良い状態が長く続き、味や香りが豊かで、食感が柔らかく違和感がない、理想的な状態になることが分かりました。人間でも医者いらずの食生活、生活パターンがあることとも似ていると感じます。

四季があり、高温多湿な気候の日本においては、理想とする環境を作り、またそれを継続し続けることはとても難しいことではあります。しかし、人間の活力を生み出す食にとって必要なものは何であるのかを考えるからこそ、こだわって取り組みたい要素です。

栽培について

各々のハーブが持つ魅力を引き出せるよう、多くの微生物が共存する土づくりから始まり、与える肥料のバランスなどに気を配っています。
有機肥料中心で、液肥による追肥も活用しますが、原則としては、水持ちが良く、水はけも良い、微生物を含めた根圏環境が適正に保たれる状態を目指し、季節やその年の状況を加味しつつ、臨機応変に対応できるように心掛けています。
これらの作業により、ハーブの味や香り、食したときの柔らかさが実現できるようになりました。ぞれぞれの植物にとって必要な栄養とバランスが整っているとき、料理人の方が必要とする品質を満たした、我々も満足できるハーブが収穫できます。

農薬の使用については、元気なハーブが栽培できるようになってきた頃から徐々に削減し、現在は1/5程度になっています。生育状態が良く、病気や害虫の被害が見られない、もしくは容易に取り除ける場合には無農薬で収穫するようにしています。毎年、天候や土の状態が異なる為、完全無農薬は非常に難しいと感じますが、最小限に控えられるように心掛けています。利用する場合も弱毒性のものを選び、安心・安全に対して細心の注意を払っています。

収穫、選別、梱包について

植物の生育には季節や天候や栄養の状態が大きく影響しますが、収穫後の対応如何にとっては非常に傷みやすい、デリケートな品種も多くあります。それぞれの原産地の気候や特徴を把握した上で、温度や湿度、水分量に気を付けなくてはなりません。せっかく畑で元気にハーブが育っても、お客様の手に届くころには傷んでしまっていては台無しです。荷物を発送するお客様の地域の天気予報を確認しつつ、段ボールにするかスチロール箱にするか、緩衝材はどうするかなどについても、日々気を配っています。

ご利用いただいているレストラン・シェフの声

門前仲町のイタリアン、パッソ・ア・パッソの有馬シェフ
届いた箱を開けると大切にハーブが梱包されていて、ハーブに対する想いと、使い手に対する気遣いを感じます。ハーブの香りが良い、品質が良いのはもちろんですが、一生懸命に栽培に取り組んでいる姿勢も、長年利用させていただいている要因です。