仕事が忙しくて掲載が遅れましたが、4月下旬、
日本橋三越にて開催されていたイタリア展。
日頃お世話になっているDA OLMOの北村シェフがお料理を
提供されると聞き、お邪魔してきました。
今回は北村シェフがイタリア修行時代にいらした
シューネックというお店のカールシェフがメイン。
北村シェフはあくまでサポートという位置づけだと伺いましたが、
当日はちょうどDA OLMOのスタッフさんが勢揃い。
かなり本格的にお料理を提供されていて、
イベントの本気度が伝わってきました。
カウンター席に座れたので、特等席で。
カールシェフから教えていただきましたが、
イタリアのお店シューネックのある場所は
北イタリアのアルプス山脈の南側、標高800m程だそう。
標高差が大きく、それ故に、この地域で栽培されているブドウの
品種も多いとの事。
マスにリンゴ風味のマヨネーズでいただきました。
葱の花や季節の野菜が風味、食感が良く、美味しかったです。
マヨネーズはさっぱりしていて、ビネガーの爽やかな風味の感じる、
春らしいお料理でした。
パン粉、卵、野菜を合わせたカネーデルリ。
北村シェフのお店では、カネーデルリはよくいただきました。
さっぱりとした鶏のスープに、チーズの香りが一緒に口に広がるお料理。
シューネックのお店での伝統料理なんですね。なるほど。
シブレットを使っていただきました。
北イタリアのアルトアディジェでは大麦をよく使うのですね。
ホワイトアスパラと行者ニンニクの大麦リゾット。
ウズラの卵を添え、現地で手作りの乾パンを砕き、散らしてあります。
これは自分好みの味です。
一つ一つの素材の味を大切にしていて、何が入っているのかが良くわかるような、
素材を楽しみながら食べられる、健康的にも感じられるお料理。
現地でもメインディッシュ的お料理だそう。
赤ワインでじっくりと煮込まれた牛肉は柔らかく、
香草やクミン、柑橘のさっぱりとした風味で重さを感じさせませんでした。
王道のイタリア料理とは違う美味しさです。
日本食における「日本料理」と、今回のイタリアでの「イタリア郷土料理」
がポジション的に似ているとも感じました。
素材の味を大切にしつつ、美味しくお料理を楽しめる日常食、と感じました。
以前、北村シェフのお店でいただきました。ストゥーデル。
林檎とバナナ、ナツメヤシをパスタ生地に包んだオーブン焼き。
アップルパイのようで美味しいです。
ワラの風味を移したジェラートが、仄かにほうじ茶の香りを感じつつも
さっぱりとしていて、丁度良いバランスでした。
今回は北村シェフの修行先のお店のシューネックさんのお料理でしたが、
DA OLMOでいただくお料理に近く、通ずるものを感じました。
シューネックのある、イタリア最北端のアルトアディジェという地域は
スイスとオーストリアの国境に接し、オーストリア領だった時代もあり、
また、ドイツ語を日常使われる方も多く、
一般的にイメージするイタリアとは全く違うそうです。
北村シェフは、多くの日本人がイタリアで修行する中、
ほとんど日本人の行かない場所、
人とは違うものを学びたいと思っていたとの事。
通常イタリア料理と言えば、チーズとトマト、ニンニクなどの
味や香りがしっかりしているものをイメージします。
美味しいんだけれども、もっと繊細な味が欲しいし、野菜も採りたいなと
感じることもありました。
これまで感じていた、王道のイタリア料理とは違う、
一種の独自性のあるお料理のルーツをはっきりと感じました。
関連する書籍やムービーがあれば、それこそ、
イタリア最北端の食文化を体験する疑似ツアーが楽しめそうです。
今のネット環境やVR等を活用したら、
旅行代理店や美術館などの企画で実現できそうですね!
カールシェフはイタリアの方らしい、愉快な雰囲気をお持ちでした。
お客さんと写真を撮るときにも何やらポーズを決めておられましたし、
イタリア語?ドイツ語?で結構話し掛けてくれました。が、
自分はほとんど理解できず。スタッフさんが通訳してくれました。
この写真は、飼っている猫ちゃんの写真をシェフが見せてくれまして、
「猫ちゃんの動画もあるよ。あれ、どっかいっちゃった・・・」で
探している場面です(笑)